2015年8月24日

「公文書館」に関する情報 4

 国立公文書館のサイト、「関連リンク」(http://www.archives.go.jp/links/)に示された「全国公文書館」によれば、平成26年度、市区町村設置の公文書館が5館オープンしています。

 平成元年度、平成23年度には、市区町村設置の公文書館が4館オープンしていますが、市区町村設置の公文書館が1年度に5館オープンしたことはありませんでした。
 ちなみに、平成元年度は公文書館法施行の翌年度、平成23年度は公文書管理法の施行年度です。

 4館と5館は圧倒的な差とはいえませんでので、それほど平成26年度に着目することもありませんが、平成27年8月21日現在、国立公文書館のサイト「関連リンク」に掲載されている市区町村設置の公文書館36館のうち、約2/3に該当する23館が、平成の大合併が始まった平成11年度以降、この16年間に設置されているという点は、注目されます。

 ちなみに、市区町村設置の公文書館として初めて設置されたのは、藤沢市文書館、昭和49年度のことでした。
 その後、平成10年度までの25年間に設置された市区町村設置の公文書館は、藤沢市文書館を含め12館です。

 市区町村設置の公文書館がふえた背景には、歴史資料として重要な公文書に対する関心の高まりがあると考えられます。
 公文書館を設置する市区町村以上に平成の大合併以降、「公文書館という施設は整備できないが、保存期間が満了した文書のうち、歴史資料として重要なものを保存する仕組みは構築する」、あるいはそれを「利用に供する仕組みは整備する」という市区町村の増加も推測されますが、このような団体の数、割合は、把握できていませんので、あくまでこれは「推測」です。
 この実態を示すデータ、どこかにないものでしょうか。

 なお、国立公文書館のサイト、「関連リンク」には、福岡共同公文書館が掲載されていますが、ここでは、福岡共同公文書館を構成する福岡県立公文書館と福岡県市町村公文書館のうち、福岡県市町村公文書館を市区町村設置の公文書館としてカウントしています。